やくー

薬学部4回生によるブログです。

薬学部の研究室の選び方!種類!おすすめ はどこ?

 

研究室見学は行きましたか?

なぜ見学に行くべきなのか?

いざ配属された後に、先輩から「なぜここの研究室に来たの?」と聞かれることが多いです。

「○○という研究テーマに興味があって」と言うと、「見学にも来ていないのに興味があるの?」と思われてしまうかもしれません。

今後、先輩と良好な関係を築いていくためにも、
研究室見学に行っておきましょう!

見学の行き方

3つほど、長期休みに行きましょう

一般的には、1つ~3つの研究室に見学に行く方が多いです。
第一希望から第三希望の研究室に見学に行くと考えましょう。

授業がある日は、どうしても遅い時間しか行けないため、
長期休みの授業のない日にアポイントを取りましょう!

メールの書き方

午前中に1つ、午後に2つの研究室に行けば、効率的に見学できます。
上手く日程を調節するメールの書き方を、紹介しますね。

1.絶対に見学に行きたい研究室①に、メールを送ります。
自分の予定が空いている日にちと時間を2つ以上提示し、教授に選んでもらいましょう。

実際に、私が送ったメールです。

○○先生(研究室の一番えらい教授の名前)

おはようございます。
2回生の○○と申します。

○○研究室の研究室見学をさせていただきたく、ご連絡いたしました。
以下の時間のうち、見学が可能なお時間を教えていただきたいです。
9日15:00-17:00
14日13:00-15:00、15:00-17:00
17日13:00-15:00、
22日10:00-12:00、13:00-15:00、15:00-17:00

同じく2回生の○○さんと一緒に伺う予定です。
よろしくお願いいたします。

○○(自分の名前)

2.すると、教授は時間を選んで返信をくださるので、返信をかえしましょう。
私が送った返信です。

○○先生
 
ご返信いただきありがとうございます。
22日15:00に伺います。
お忙しいところありがとうございます。
宜しくお願いいたします。
 
○○

3.もし、教授が、「A日とB日、どっちでも空いていますよ」と、2つ以上日程を提示してくださったら、
自分が次に行きたい研究室②の教授へ、「A日かB日に見学に行きたいです」とメールを送ります。
4.研究室②から、「A日に来てください」と返信が来たら、研究室②に「A日に伺います」と返信し、
5.研究室①にも「A日に伺います」と返信しましょう。
ただし、時間はかぶらないように気をつけてくださいね。

見学は40分~2時間半

見学は、40分~2時間半かかります。

見学の時間は、2時間と想定して予定を立てるので大丈夫です!
もし、2時間を超えそうになったら、「次は、○○の研究室の見学に行かないといけなくて、ごめんなさい汗」と口頭で伝えれば大丈夫です。

見学のはじめには、「この後、予定があって2時間しかいられません」とは言わなくてもOKです。

見学の内容

見学の内容は以下の通り3つあります。

  • 教授の部屋で、教授だけと向かい合って話す。(30分~1時間半)
  • 研究室の中を歩いてどんな機械があるか、研究室の学生から説明を受ける。(5分~10分)
  • 研究室の学生に質問をする。(0分~1時間)

3つの順番は、教授の当日の指示や学生の判断によります。

教授のメールアドレスが分からないとき

メールを書く際、もし、研究室の教授の名前が分からないなら、ネットで「○○大学 研究室」と検索し、名前を探しましょう。
そして、大学の教務厚生課に「○○研究室の見学に行きたいので、○○先生のメールアドレスを教えてほしいです」と、聞きに行くか、メールしましょう!
すぐに教授の連絡先を教えてくれます。

皆さんが無事研究室見学に行けることを願っています!

持ち物

当日の持ち物は、

  • メモができるような、ルーズリーフなどの紙、または、手帳
  • メモするためのペン
  • 質問を考えておき、メモしておいた紙

のみで大丈夫です。
手土産は必要ありません。

お昼ご飯は、大学の学食で食べるか、近くのお店で食べるのが良いでしょう。

服装は、普段大学に行くときのような私服で問題ありません。

質問を考える

一番心配なのは、質問をしないといけないことですよね。
私が実際にした質問を紹介します。

-----先生に聞くこと-----
研究はひとり1テーマですか?
就職は、企業が多いですか?
ゼミはいつありますか?

-----質問がなくなって困ったら聞くこと-----
学会発表はありますか?
三年生の内はどんなことをしますか?
大学院に行く人はどれくらいですか?
テーマはいつ頃決めるんですか?どのように決めますか?

-----先生に聞けそうなら聞くこと(聞きづらかったら先輩に聞く)-----
成長できるポイントを教えてください
○○研究室の良いところ、特徴を教えてほしいです
春休み、夏休みはどれくらいですか?
コアタイムはありますか?

-----先輩に聞くこと-----
どうしてここの研究室に入ったのですか?
先輩から見た先生の印象はどうですか?
先生同士は仲良いですか?
研究室で辛かったことはありますか?
何時くらいまで研究されていますか?
土日は研究しに来られていますか?

是非、参考にしてください!

質問は、先生、先輩にそれぞれ2つほどすれば十分です。
1つは質問しないと場が凍り付く場合があるので用意しておきましょうね。

禁句

禁句があります。例を紹介しますね。

  • ○○研究室は楽だと聞きました。
  • 人気な研究室だから見学に来ました。
  • 研究室のホームページは見ていません。

ぽろっと言わないよう気をつけましょう。

 

研究室の決め方

行きたい研究室はどうやって決めればよいのでしょうか。

ビビっと来たところに行こう

一番は、ビビっと来た研究室に行くことです。
直観を信じるしかありません。

やりたいことが分からないとき

どこの研究室もイマイチよく分からない、自分がやりたいことが分からない場合は、

適正診断を作ってみたので、是非、参考にしてくださいね。
物理系と生薬以外の研究室10つ以上を見学して作りました。

適性診断

では研究室を一つずつ紹介していきます。

どうしても、見学に行けない方や、見学に行ったけどよく分からなかった方の参考になれば嬉しいです!

分析

薬物濃度をHPLCで測れるように、機械や試薬の適した条件を探していきます。
動態も同じことをしますが、動態は患者の血液、マウス、細胞も使います。
分析は、動物や細胞のお世話がなく、時間を縛られない面があります。

 

動態

HPLC、MSを使って患者や動物の血中濃度を測ります。
ウェスタンブロットをすることもあります。
薬学部にしかない研究室です。

 

臨床系

私の大学では、研究室の部屋の広さが不十分で、難民だと言われている研究室があります。
実験器具は使わず、PC上で行うため、在宅で行っている研究室もあります。
病院の薬剤師と共同研究したり、薬局薬剤師の先生のもとで研究するパターンがあります。
薬剤師として働かれている先生のもとで研究する場合は、先生と話せる時間が限られます。
自分で研究テーマを考えることもできます。

 

生物系

薬理、薬効、薬物治療など、様ざまな研究室があります。
研究室によって、学生のやる気に大きな差があるので、自分に合ったところを選びましょう。
将来、企業に勤めたい方は、ブラックと言われるような過酷な研究室に入った方が良いです。

 

製剤

薬学部にしかない研究室です。
より薬の効きを良くしたり、QOLを上げるような薬の開発を目指しています。
企業への就職を考える方は、一番に製剤を考えると良いでしょう。

 

物理系

有機に苦手意識があり、動物や細胞の世話をしたくない方は、物理系を考えると良いでしょう。
見学に行っていないため、研究内容は分かりません。

 

生薬

山まで行き、植物を大量に採ってきて、大きな釜のようなものでグツグツ煮込むイメージです。
未知の成分を抽出できると成功したと言うようです。
ただ、成功できずに卒業する方もいて、運次第だそうです。

 

有機

有機の授業が大好きな方は是非行くべきです。
国試の勉強にもなるので、一番ためになる研究室だとも言えます。

選ぶときの注意点

研究室を選ぶ際に、よく勘違いしてしまうことをお伝えしていきます。

実験が苦手なら臨床系に行くべきなのか

手際が悪く、今までの実習が楽しいと思えなかった方は、
研究に向いていないのかもと思うかもしれません。
私も、実習は人より遅くまでかかって、苦痛に思っていました。
実験をしなくても済む臨床系に行こうか本気で悩んでいました。
でも、実験が苦手だからといって、臨床系に進むのは、早とちりです。
臨床系には臨床系の苦しさがあります。
決して、楽な研究室はないのです。
実験から逃げるために臨床系を選ぶことはしないでくださいね。
ポジティブな理由で選びましょう。

それに、実験が苦手でも自分のペースでやればいいんです。
どれだけ時間がかかっても、無事にできればいいのですから。

 

実験が苦手だと思っていても、毎日していれば得意になるものです!
PCに1日中座って頭を動かし続けるよりも、手を動かして実験する方が、単純作業で楽だったりしますよ!

 

ブラックだと言われる研究室はやめた方がいいのか

先輩から、「あの研究室は夜11時まで電気がついている」だとか、「年末年始なのに動物実験を何十匹としていた」と聞くことがあると思います。
もし、企業に就職したいなら、ブラックの研究室に行くのを避けることはしない方がいいです。
ブラックというのは、それだけ教授と学生の熱意があり、研究の成果が上がっているということです。
そのような研究室は企業側も把握している場合があり、就職しやすくなる可能性があります。
教授が推薦してくださるパターンもあるようです。
ただ、もし、企業に就職する気がないのであれば、ブラックは避けても良いでしょう。

ブラックだと言われていても、実際入ってみるとそうでもなかったという声もよく聞くので、あまり噂を信じない方が良いでしょう。

個人的には、研究が楽しいと思えるかは、ブラックかどうかではなく、周りの人と仲良くできるかのみにかかっていると思います。

ですので、嫌いな人とブラックな研究室で働くのは最悪ですが、好きな人に囲まれてブラックな研究室で働くのは、充実感があって何よりも最高だと思うのです。

 

教授と性格が合わないなら、選ぶべきでない?

教授のこういうところが嫌だ!と思うことがありますよね。
でも、それはほんの一部分の性格です。
普段の授業中に見せているのと雰囲気が全く違う場合があります。

見せていない性格を知るために、見学に行きましょう。
そして、本当にこの人無理だと思ったら、選んではいけません。

ただ、教授と話すのは、数週間に一度ですから、嫌いだと思っていてもどうにかなるとは思います。

教授は女性には優しいということも、よくあるので、女性の皆さんはあまり気にしなくても良さそうです。

 

知っている先輩のいる研究室を選ぶべきなのか?

全く気にしなくて良いです。
私は一人も知っている先輩がいませんでしたが、問題なくやっています。
知らないからといって、仲間外れにするような怖い先輩は、いません。

最初は、好きになれないなと思う先輩でも、一緒に実験をしておしゃべりをするうちに、好きになるものです。

合わない先輩だなと思っても、その人の性格が明らかに悪いのではなければ、心配しなくても大丈夫です。

 

仲が良い友達と同じ研究室に行った方がいいのか?

気が合いそうだと思う人が研究室にいると、とても安心です。
今は、友達でなくてもいいので、友達になれそうな人がいる研究室を選びましょう!
おすすめは、同性が自分の他に1人しかいなさそうな研究室を選ぶことです。
親友になれること間違いなし。
おそらく、研究室のうちは毎日一緒にご飯を食べるでしょうし、とても大切な人になりますよね。

 

少人数、大人数どちらの研究室がいいのか?

人間関係に不安がある方は、人数をかなり重要視して良いです。
自分がはばにされそうな人数の場合は、やめておきましょう。
大人数でも、一人仲良い人がいれば、やっていけると思います。
自分と性格が合わなそうな人がいる研究室は避けるべきです。

でも、研究室内では常に実験かPC作業をしているので、嫌いな人と関わらないようにすることも十分可能です。

あまりにも、うるさくて自己主張の激しい人でなければ、その人とは上手く関わらずに済むと思うので、安心してください。

 

将来、病院薬剤師になりたいなら、それに有利な研究室を選ぶべきなのか?

答えは「いいえ」です。
病院に就職するのに有利になるためには、
病院へのコネのある教授の研究室を選ぶこと、
病院薬剤師と関わることができる研究室を選ぶと良いと聞いたことがあるかと思います。
しかし、少しでもその研究室に行きたくないという気持ちがあるのなら、
将来への投資ではなく、今の気持ちを優先してください。
本当に病院へのコネがあるのか、とても怪しい情報ですよね。
あまり固執してはいけません。

また、必ずしも、臨床系だからといって、病院に就職しやすい訳ではないので注意しましょう。

私はコネがある研究室に入りましたが、先輩方は就職にコネを使わず、自分の行きたいところに就職しています。

コネがあることは事実のようですが、圧倒的にコネを使わないことが多いのです。

おそらく、学生の方から教授にコネをお願いしづらいという現実があるのではないかと思います。

 

将来どうしたいか分からないので、どの研究室がいいか分からない

その場合は、企業への就職ができる研究室を選びましょう。
あとの選び方は、ブラックではないか、ブラックならそれに耐えられそうか、メンツは良いかなど、自問自答してみましょう。

私からのアドバイスは、「メンツが良ければブラックでも、やっていけます。メンツは、自分がその人達とおしゃべりして楽しいと思えるかで判断しましょう。」です。

メンツとは、一緒の研究テーマになった同期や先輩のことです。
違う研究テーマの人とはほぼ関わりがないので、切り離して考えてください。

メンツの中に1人でも尊敬できる、おしゃべりが楽しいというような人がいると、研究室生活は毎日楽しくて仕方なくなりますよ!

 

そして、もう一つのアドバイスは、「悩むのだったら、一番忙しい研究室に行け!」です。
鬼畜だとは思いますが、たった3年ほどのことなので、最高に頑張ってみるのをオススメします。
忙しい研究室は、周りからも尊敬の目で見られますし、自分でも誇りに思うことができます。

ただ、メンタルに自信がない方は無理をしない方がいいのも事実です。
研究室に来れなくなってしまった方もいるからです。

 

皆さんが、100%満足して研究室を選べることを願っています。
下の適性診断も活用してくださいね。