やくー

薬学部4回生によるブログです。

錐体外路症状は仮面様顔貌を含む?

錐体外路症状は、仮面様顔貌を含むのでしょうか?

まずは、錐体外路症状と仮面様顔貌とは何か?を見ていきましょう。

錐体外路症状

症状

症状は、時期により2つに分けられます。

投与開始後早期からみられるもの

  • パーキンソンニズム
    無動
    安静時振戦(丸薬まるめ運動など)
    筋強剛
    姿勢反射障害(転びやすいなど)
  • アカシジア(じっとしていられず動き回る)
  • 急性ジストニア(異常な筋緊張により奇妙な姿勢になる)

長期投与時にみられるもの

  • 遅発性ジスキネジア(咀嚼様運動、舌の突出・捻転、顔をしかめる)

ちなみに、パーキンソンニズムは、パーキンソン病の四大症状と全く同じです。

原因

錐体外路症状は、定型抗精神病薬によって黒質線条体系でのD2受容体を遮断しすぎることで起こります。

 

仮面様顔貌

意味

表情の変化に乏しいこと

原因

仮面様顔貌は、パーキンソン病により、中脳の黒質が変性し、黒質からのドパミンが欠乏することで起こります。

分類

パーキンソン病の四大症状の一つである「無動」に含まれる症状。

  • パーキンソン病の四大症状
    無動(仮面様顔貌を含む)
    安静時振戦(丸薬まるめ運動など)
    筋強剛
    姿勢反射障害(転びやすいなど)

 

以上、薬がみえる1P166、237参照

結論

錐体外路症状は、

仮面様顔貌などの症状を呈する。

https://www.mhlw.go.jp/shingi/2006/10/dl/s1019-4d6.pdf

とありました。

よって、錐体外路症状は、仮面様顔貌を含むと言えます。

ちなみに、錐体外路症状に無動があり、無動に仮面様顔貌が含まれます。