今回は、私が薬剤師国家試験の勉強中に気になった「レボセチリジン塩酸塩の旋光性」についてまとめつつ、他の医薬品の光学異性体についても一緒に整理してみました。
レボセチリジン塩酸塩は左旋?右旋?
国家試験の問題では「レボセチリジン塩酸塩は左旋性(レボ=左旋)」と表現されることがあるのですが、実際に添付文書やインタビューフォームを確認すると、
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比旋光度:+10.80°(水溶液、1g/mL)
となっており、これは右旋性を示しています。え?「レボ」って左旋じゃないの!?と一瞬混乱しました。
実は、これは化学の世界ではよくある話で、「レボ=左旋」という名前の由来と、実際の比旋光度が一致しないケースがいくつかあります。
光学異性体(エナンチオマー)とは?
分子には鏡像関係の「右手」と「左手」のような構造の違いがあるものがあり、それをR体とS体、または右旋性(+)と左旋性(−)といった形で表現します。
しかし! R/Sと±は必ずしも対応していません。
つまり、
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R体 → 右旋とは限らない
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S体 → 左旋とは限らない
というわけです。
医薬品における代表例
| 医薬品名 | 立体化学 | 旋光性 | 備考 |
|---|---|---|---|
| レボセチリジン | S体 | 右旋(+) | ザイザル(セチリジンの活性本体) |
| レボフロキサシン | S体 | 左旋(−) | クラビット(オフロキサシンの活性体) |
| エスシタロプラム | S体 | 右旋(+) | レクサプロ(R体は拮抗) |
| エスオメプラゾール | S体 | 右旋(+) | ネキシウム(PPI) |
| デキストロメトルファン | R体 | 右旋(+) | 鎮咳薬。L体は麻薬性中枢作用あり |
命名に惑わされないことが大切!
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「レボ」=左旋性を意味する名前の由来(Levo → Latinで左)
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「デキストロ」=右旋性(Dextro → Latinで右)
ですが、実際の製剤の比旋光度や活性は別問題です。
たとえば、レボセチリジンはS体でありながら、右旋性(+)。 「レボ=左旋」と名前がついていても、命名当時の原料や経緯に由来しているだけのことが多く、必ずしも正確に旋光性を示しているとは限りません。
まとめ
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レボセチリジン塩酸塩はS体かつ右旋性(+)。
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名前の「レボ」は左旋性に由来するが、実際は違う。
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R/S体と±旋光性は一対一対応しない。
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国家試験では混同しやすいので、構造・作用・旋光性を個別にチェックするのが重要!
ちょっとした疑問から広がった内容でしたが、私自身も復習になってすごくためになりました。この記事が、同じように国家試験の勉強をしている方や薬学に興味がある方の役に立てば嬉しいです!