GLUTとは
促進拡散です。
濃度の高いところから低いところへ、グルコースを移動させます。
促進拡散とは
- 輸送担体(トランスポーター)を通して、物質を輸送します。
- ATP(エネルギー)を使わないので、受動拡散です。
種類
GLUT1から5まであるようですが、ここでは主に1から4を説明します。
GLUT1
血液から脳へ、糖を取り込みます。
GLUT2
GLUT3
神経細胞へ、糖を取り込みます。
GLUT4
血液から筋肉・脂肪組織へ、糖を取り込みます。
GLUT2とGLUT4の違い
- GLUT2は、インスリンの分泌
- GLUT4は、糖の取り込み
に関与します。
詳しく説明します。
β細胞のインスリン分泌機序
インスリンが分泌されるには、複雑な機序があります。
- 膵臓のβ細胞へ、GLUT2を通して、グルコースが取り込まれます。
- グルコースがTCA回路に使われ、ATPを生み出します。
- ATPによって、ATP依存性K+チャネルが脱分極します。
- 3によって、膜電位依存性Ca2+チャネルが開きます。
- Ca2+が流入します。
- 5によって、インスリンが細胞内から分泌されます。
次の機序によっても、インスリンが分泌されます。
糖の取り込み
- インスリンがインスリン受容体に結合します。
- 1によって、IRS-1がリン酸化されます。
- 2によって、P13Kが活性化されます。
- 3によって、GLUT4がトランスロケーション(細胞内から細胞膜に移動)します。
- GLUT4からグルコースが取り込まれます。
GLUTとSGLT
GLUTとSGLTは紛らわしいですよね。
違い
- GLUTは、促進拡散で、糖を濃度の高いところから低いところへと輸送します。
- SGLTは二次性能動輸送で、ナトリウムを濃度の高いところから低いところへと輸送する力を利用して、糖をナトリウムと同じ方向に(糖の濃度の低いところから高いところへ)輸送します。
糖の再吸収
- SGLT2は、尿細管管腔から尿細管細胞へ、糖を輸送します。
その後、
- GLUT2が、尿細管細胞から血液へ、糖を輸送します。
ゴロ
GLUT1から4の発現している主な臓器をゴロで覚えます。
脳が仮死、菌で死亡
脳 GLUT1 脳
が
仮 GLUT2 肝臓
死、 GLUT3 神経細胞
菌で死亡 GLUT4 筋肉・脂肪組織