やくー

薬学部5回生によるブログです。

ジピベフリンが閉塞偶角緑内障に禁忌なのはなぜ?

ジピベフリン

開放隅角緑内障に対して使用する。

作用*1

交感神経非選択性刺激薬

  • 毛様体α2受容体を刺激し、房水産生を抑制する。*2
  • 強膜血管β2受容体を刺激し、血管を拡張させることで房水の流出を促進する。
禁忌

ジピベフリンは、急性閉塞隅角緑内障の発作を起こすことがあります。

閉塞隅角緑内障の方には禁忌です。

理由

ジピベフリンは、交感神経非選択性刺激薬です。

よって、α1受容体にも作用します。

瞳孔散大筋にあるα1受容体が刺激されると、上の左側の図のようになり、隅角が狭くなります。

隅角が狭くなると、急性閉塞偶角緑内障が起こってしまいます。

*1:薬がみえる2の382ページ参照

*2:ACが抑制され、Na-KATPaseが活性化するのが抑制されるため、Naが細胞外へ移動せず、水分も細胞外へ移動しない=房水産生↓薬がみえる2の381ページ参照