HPLCを使った実験をしたことがありますか?
私は1度だけ使いました。
実習試験で1番「よく分からん」と悩んだので、解決した部分をまとめていきます。
よろしくお願いします。
まず、HPLCの装置は
の順に繋がっています。
ポイントは2つあります。
- アミノ酸を2,4-dinitrofluorobenzeneで誘導体化することです。
誘導体化すると、π-π*吸収帯をもつようになり高感度に検出できます。 - 入れた未知試料の極性によって検出時間が変わってくることです。
詳しくは次の章で説明します。
固定相がODSなどの逆相の場合、
極性の低い未知試料→検出時間は長くなる
となります。
では、検出時間の話の前に、固定相と移動相から説明します。
固定相はODS(オクタでシルシラン)を用いることが多いです。
ODSは極性が低いです。
移動相は
0.2mol/L酢酸緩衝液(pH=4.8):メタノール=3:1を私は使いました。
溶離液とも言います。
自分で調製します。その後、脱気してHPLCポンプに入れます。
脱気しないと、空気が溶液内に入っていて正確な検出時間が得られません。
極性はODSよりも高いです。(調整の際に比を変えると極性は調節できます)
以上をまとめると
固定相→極性低い
移動相→極性高い
となっています。この関係で行うことを
逆相
と言います。
反対に
固定相→極性高い
移動相→極性低い
は順相と言います。
注入器で入れた未知試料は、その未知試料の極性と近い極性を持つ相にくっつこうとします。
従って、
固定相→極性低い
移動相→極性高い
となっている逆相では、極性の高い未知試料は移動相にくっつき
極性の低い未知試料は固定相にくっつきます。
移動相にくっつくと検出時間は短くなり
固定相にくっつくと検出時間は長くなります。
よって
極性の高い未知試料→検出時間は短くなる
極性の低い未知試料→検出時間は長くなる
誘導体化される試料の量が増えるため通常よりもピークの高さが高くなります。
標準試料の濃度とピークの高さをxとy軸にとって検量線を描くので
ピークの高さに影響する操作には気を付ける必要がありましょう。
例えば、
逆相の場合、移動相(溶離液)の極性を低くすると検出時間はどうなるでしょう。
逆相 固定相→極性低い
移動相→極性高い
未知試料の極性はもともと固定相と移動相の間にあります。
移動相の極性が低くなると未知試料の極性に近づいてくるので、
より移動相にくっつきやすくなります。
先に書いたように、移動相にくっつくと検出時間は短くなります。
まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございました。